きのうはカウンセリングの日。
昨年の初夏、強迫症(強迫性障害)の不潔恐怖/洗浄強迫という病気で2ヵ月間の入院を経験した。
入院前は強迫の支配から一日中逃れられないほどまで悪化した。家の中で何もせず絶対にその場から動かずにいるか、起きているあいだじゅう洗面所か風呂場で手や体を洗い続けているかなにかを消毒し続けているかしかできなくなった。絶え間なく襲ってくる死ぬほどの恐怖と不安と、強迫行為をやり続けなくてはならない異常な疲労感に心身ともにずたぼろで、狂ったように泣き叫び、毎日が地獄以外のなにものでもなかった。
入院時の投薬治療と行動療法で日常生活をほぼ支障なく送れる程度までは改善したが、まだ根っこは残っているためいまも投薬とカウンセリングを続けている。
カウンセラーさんに、10月の第2週は強迫症の啓発週間であることを教えていただいた。今週のうちに私の体験談をいくつか記事にしてみようかと考えていたが、気づけば啓発週間は明日で終わってしまう。でも、啓発週間にこだわらず、またぼちぼち、書いてみたいと思っている。
6-1.強迫症(OCD)を知ってもらう週間 - OCDサポート (ocdsup.net)
もともとは米国で始まった取り組みのようである。
OCD Awareness Week | October 8–14, 2023 (iocdf.org)
当時はともかくどうにかしなければと思い、本をいろいろ読んだ。
強迫症のことを知りたい人も強迫症の人もぜひ読むといいなと思うのは、真ん中の『強迫症を治す』亀井士郎、松永寿人(幻冬舎新書)。私が人になにかをおすすめすることはめったにないのだが(自分に自信がないから)これはおすすめ。ご自身が精神科医である著者が強迫症を発症し、その後もう一人の著者である医師と出会い回復していく様子がリアルに描かれており、参考になるし、読み物としてもとてもよいと思う。
『不安でたまらない人たちへ』ジェフリー・M・シュウォーツ著 吉田利子訳 も、参考になる部分が多くとても興味深い本だった。
7月に強迫症の患者会なるものに初めて参加した。私がお世話になっているカウンセラーさんが企画、進行するものである。
強迫症にもいろいろある。私は不潔恐怖/洗浄強迫と少し確認の強迫もある。ほかに加害恐怖などもあって、症状の現れ方も人によって本当にさまざまだ。そのことが、患者会でもとてもよくわかった。
強迫症は脳の働きがおかしくなっていることによって起こることがわかっているようだが、強迫症の人の頭に思い浮かぶ考えは、強迫症ではない人にとっては「ありえない」ことばかりだ。私も、異なる強迫症状の人の話を聞くと、そんなことありえないと思うし、私もそう思われているだろう。でも、そういう考えが浮かんだときの恐ろしさや、どうしても強迫行為をやらなければならない気持ちは、ものすごくよくわかる。
11月にも患者会があるので、行けそうな状況だったら行きたいと思っている。