つくし日記 ~日々の暮らしと翻訳と~

書くこと、歩くこと、自然を愛でることが好き。翻訳の仕事をしています。

インボイス制度への対応

インボイス制度がこの10月から導入されることになってしまった。
個人事業主である私は、このまま制度が実施されるのかどうか、適格請求書発行事業者に登録するかしないかしないか、ずっと様子を見ていた。現時点で登録はしていない。

私がいまコンスタントに仕事をいただいている翻訳会社さんは2社。プラス、ときどきもう1社。インボイス制度への対応は、以下の通りそれぞれ異なる。

・A社
「登録してもしなくても、お支払い料金に変更はありません。よく考えて、ご自身でメリットのあるほうを選んでね」

・B社
「未登録の場合は、本体価格しかお支払いしません」

・C社
「未登録の場合は、本体価格+消費税相当額の80%をお支払いします」

 

もともと単価もよく、仕事量もほどよく、やり取りも心地よいA社。もともと悪くない単価だったうえに、あるときはこちらから何も言わなくても単価をアップしていただいたこともある。インボイス制度への対応も自分にとって大変ありがたかったため、A社を優先して、今回は登録しないことにしたのだった。

B社は、取引を続けるか悩ましかったが、そこそこ仕事をいただいており、すぐに取引を中止するのは厳しいと思ったため、ひとまず交渉してみることにした。
インボイス制度には経過措置があるのに、一方的に本体価格しか払えませんというのは法に反する可能性があるのではないか」と伝えたのだ(いろいろ勉強しておいた)。
話し合いの結果、「翻訳者全員に対してこのように対応することに決まったため、やはり本体価格しかお支払いできない。だが、単価を上げるという方法はある」とのことで、最終的には単価アップによってこれまでと同じ金額を支払っていただけることになった。

10月からは、このような状況で仕事を進めている。

A社から依頼がなくなるのではないか心配もしていたが、10月に入ってからこれまでと同じように、同じような量の仕事を依頼していただき、ほっとしている。でも先のことはわからない。どうなっても自分を選んでもらえるようにさらに力をつけていかなくてはならない。

B社からの10月分の仕事も(先月の時点で)すでに入っている。

C社からは、まだ依頼がない(これもいつも通りなので引き続き様子を見る)。

今後どうなるかわからないから、新規開拓も進めていく。

私の場合はこのような対応となったが、インボイス制度には反対である。この制度によっていろいろな立場で苦しむ人がいるということが本当に苦しい。