つくし日記 ~日々の暮らしと翻訳と~

書くこと、歩くこと、自然を愛でることが好き。翻訳の仕事をしています。

帰省、5年半ぶりの5日間 (4) 歌、おにぎり、山

帰省4日目。

私に合わせて休みをとってくれた姉と過ごす日。

母も連れてカラオケとカフェに行くことにした。
姉と母はちょくちょくカラオケに行っているらしい。

母の歌好き(しかも歌唱力抜群)は、おそらく祖父から譲りうけたものであろう。祖父は家庭用カラオケも持っていたほど、そして甲状腺がんで手術をして高い声が出なくなってからも、歌うことをこよなく愛していた。

姉もその遺伝子を受け継いだと思われるが、残念ながら、私は受け継がなかったようである。

それでも、私の幼いころの将来の夢は「かしゅ」で、(宿題か何かで)自分がマイクを持ちドレスを着て歌っている絵を描いた記憶がある。そして、家事などをしながらいつも母が口ずさんでいた演歌を自分も歌えるようになりたいと、白い便箋に歌詞を書いて覚えようとしていたのであった。

なみだ なみだ なみだ なみだ なみだかれても かれるなこいよ                                   

もちろん意味はわかっていなかった(と思う)。そのうち興味の対象は歌からピアノへと移り、かしゅの夢はどこかへ行ってしまった。

カラオケに行くのはものすごく久しぶり。その進化には驚かされた。

選曲については、私の記憶では「電話帳みたいな分厚い冊子をめくって歌を探し、そのコードをリモコンで入力する」だったのに、令和の今はもうそんなものはなく、専用の検索端末(調べたところ「デンモク」というらしい)を使用する。

部屋ごとに特徴があるのかもしれないが、その日の部屋は、壁一面に映像が映し出され、まるで華やかな舞台の上で歌声を披露しているかのような気分になることもできるし、見ている側はそのダイナミックな舞台を楽しむことができる(母が演歌を歌っているときに映し出されていた色鮮やかな扇が次々と舞う映像が美しかった)。

 

十八番である「天城越え」、「津軽海峡・冬景色」のほか、さまざまな演歌を情感豊かに歌いあげる母。

落ち着いた歌声でなごやかな雰囲気を作り出してくれる姉(竹内まりや「家へ帰ろう(マイ・スイート・ホーム)」がすてきだった)。

楽しければいいやととりあえず何でも挑戦してみる私(あいみょんJUDY AND MARY、Superfly、スピッツスタジオジブリの曲などを歌ってみた)。

3人で2時間ほど。
とても楽しかった!

 

そのあと、そのまま姉の車でお気に入りのカフェへ。

私は一度だけ(15年ほど前だろうか)訪れ、今回と同じおにぎりセットを頂いた記憶がある。

そのときと変わらず、大きさも形も味もやさしい握りたての十六穀米おにぎりふたつにたっぷりのポテトサラダと味噌汁。

食べ終えたころに飲み物が運ばれてきた。

私はスパイスミルク。飲み始めてすぐに体がぽかぽかしてきた。

心も体も喜ぶひとときを過ごす。

 

夕方は姉と近所を散歩。

やはり山を見ると落ち着く~。