つくし日記 ~日々の暮らしと翻訳と~

書くこと、歩くこと、自然を愛でることが好き。翻訳の仕事をしています。

思いがけない割り込み

フリーランスで翻訳の仕事をしている。

翻訳というと、本や映画の翻訳を思い浮かべる人も多いのかもしれないが、私は産業翻訳と呼ばれる翻訳をしている。そのなかでも主に医学・薬学の分野の案件に対応しており、お客さまは製薬会社さんや医療関係の団体などが多い(それを翻訳会社経由でお引き受けしている)。

ほかの翻訳者がふだん1件あたりどのくらいの分量の仕事を引き受けているのか、あまりよく知らないが、私の場合はわりと小さめの仕事のほうが多いように思う。(英日翻訳で)小さいと数百ワード、大きいものでも2万ワード未満くらい。だから書籍の翻訳に携わっている人からすれば、1案件あたりの量がとても少ないように思われるかもしれない。

好みは1000~5000ワードくらいのもの。飽きっぽいという自分の性質から考えても、ボリュームが少なめの案件のほうが自分には合うように思う(だが、大きめのものを受注し、計画を立ててから時間をかけて取り組むのも悪くない、ときどきなら)。

 

だが、少し余裕をもちつつ調子よく取り組んでいる最中に、思いがけない「割り込み」が入ることもある。今回も、連休前に引き受けた3つの案件(2つは中くらい、もうひとつはごく小さいもの)に、(連休中にも少し進めておき)ちょうどよい感じで取り組んでいたところ、トゥルルンと新規案件が入ってきた。

ぎゅうぎゅうになるときつくなるから、いまの仕事が終わるまではもう入れない、と決めていた。

それなのに、入れてしまう。

絶対に無理、というものならお引き受けしないでおく(または納期の延長をお願いする)のだけど、その新規案件は、数百ワードしかも前回取り組んだことのあるものの関連案件だったから。一から取り組んだら時間がかかるだろうけど、そうではないから短時間で仕上げられそう。コーディネーターさんも、こういうことを見越して(別件に取り組み中であることを知りながらも)わざわざ私に依頼してくださったのではないかと想像する。断る理由はなく、ありがたくお引き受けすることにする。ただし、いくら小さめでやりやすい案件とは言っても、ひとつ案件が増えるとそれなりの時間と、別の作業からの頭の切り替えというひと手間がどうしてもかかる。

というわけで、いつもながらまとまりのない記事になったが、休日とこの2日間は、いつも以上にせっせと取り組み、明日の午前中が納期のものを納品し終えて、ようやく少し力が抜けたところである。

仕事でも日常でも急な予定変更ってとても苦手なのだが、フリーランスなのだから仕方がない。いつもそわそわしながらも、思いがけない割り込みにとまどいながらも、なんとかかんとかやりくりする日々である。