クリスマスに2冊の本が届いた。
クリスマスとお互いの誕生日に本を贈り合っている同い年の友人からである。
20歳くらいのころからたいてい2冊ずつ(年に4冊)贈り合っているから、単純計算で行くと今回は97、98冊目の本になる(年齢バレる)。
リトグラフで描かれたみやこしあきこさんの『ぼくのたび』。眺めているだけでじんわりと心があたたまってくるような優しい絵。しずかにじっくり味わいたいな。『ちいさな ぬくもり 66のおはなし』は、ミッフィー(うさこちゃん)の展覧会を楽しむ副読本として出版されたものだそう。ミッフィーとディック・ブルーナさんには幼いころから親しみがある。子どものころ使っていたカレー皿はお気に入りだったし、ブルーナさんのパズルで楽しんでいた記憶もある。そんなミッフィーとブルーナさんのひみつがたくさん詰まっていそうなこの本。パラパラとめくってみるだけでも楽しい!うれしい!
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クリスマスと相手の誕生日に本を選ぶとき、喜びがこみ上げる。今回もこうして本を贈ることができてよかったな、と。そして相手からクリスマスと自分の誕生日に本が届くと、喜びはもちろんだけど、ああ、よかったなと思う。友人が元気でいること、少なくともこうして私のためにとっておきの本を選んで配送を手配してくれるくらいの元気はあるのだいうことを確認できるから。
私にとってとても親しい友人だが、彼女とは長いこと会っていない。少なくとも13年間は会っていない。それでも、それだけ長い期間がたっていたとしても、たとえばあしたいきなり顔を合わせたとしても「ひさしぶり!」とか言わずに、まるできのうも会ったみたいに話を始めるのかもしれない。
およそ25年間、クリスマスと相手の誕生日に、欠かさず、本を選んで配送を手配するくらいの元気がお互いにあったという奇跡。ことしも本を受け取ることができた、送ることができた奇跡。
一回一回が奇跡である。
次回にどうなるかなんてわからないし、そんな約束もしないけれど、いまは、今回のクリスマスに本を贈り合えた奇跡を大切にしたいと思う。