つくし日記 ~日々の暮らしと翻訳と~

書くこと、歩くこと、自然を愛でることが好き。翻訳の仕事をしています。

友達とのティータイム、4年ぶりに

先日(10月24日)「ついに友と会う約束をした」という記事を書いたのだが、その約束が実現した。

その日は朝から雷が鳴っていた。決して激しい雷鳴ではないが、ゴーゴーゴロゴロと遠くで不穏な音を響かせている。路面がぬれており、夜のうちに雨もぱらついていたようだった。

不安と緊張が増す。

なにしろ4年ぶりである。夫以外の人と会ってお茶をしたり食事をしたりするのは。
せっかくうまく約束することができたのだから、ぜひ実現させたい。

会うのは午後からだったので、午前中は気を紛らわすために単語の発音練習や読書などをして過ごしていた。家を出るまであと1時間半、というところで電話が鳴った。

これから会う予定の友からだ。

少し腹痛がある。大丈夫かとは思うが、万が一のことを考えて早めに状況を連絡したとのこと。
私を気遣って連絡してくれたのだ。会う相手が私でなければ、そこまで彼女を不安にさせ受話器を上げさせることはなかっただろう。

私は強迫症強迫性障害)という病を患っているのだが、私の恐怖の対象が胃腸症状だということを彼女は知っている。私と一緒にいるときにもし自分に胃腸症状が出たら、私がどうかなってしまうのではないだろうか、そう思って報告してくれたのだ。

結局、約束の時間を30分ずらして様子を見たところ、「大丈夫そう。もうバッチリ化粧もしているし」と再度連絡が入り、予定通り喫茶店で会うことになった。

彼女とは、夏に開催された強迫症患者会で出会った。電話ではわりと頻繁に連絡を取り合っているが、患者会から数ヵ月が経過しており、お互いに顔がわかるだろうかという不安があった。幸い喫茶店の前には先に到着した自分しかおらず、問題はなかった。

注文したケーキセットが運ばれてきた。

思い切ってマスクを外す。お互いにマスクなしの素顔を見るのは初めてでうれしいが、やはり感染のことも気になる。

でも、店内には見た限りマスクを付けたり外したりしている人はおらずみな「外しっぱなし」だったため、私もそれに合わせることにした(カウンセラーさんから、できるだけ「ふつうの(強迫症ではない)」人のまねをするよう言われているのだ)。

恐怖の対象である外のトイレも2回、使用した。

2時間半ほど話しこんだあと喫茶店を出る。彼女がドラッグストアに付き添ってくれることになった。

ドラッグストアは私の恐怖の対象で(彼女は平気)曝露の課題になっているにもかかわらず、なかなか実行できずにいたのだ。彼女が一緒ならがんばれるかもしれない。

 

駅前の小さなドラッグストア。処方箋の受付をしているところだとかなりハードルが上がるのだが(感染症の患者さんが来る可能性が高まるため)そうではなかった。その結果、ハンドクリームとお菓子を買うことができたが、彼女をずいぶんと待たせてしまうことにもなった。

かぜ薬のコーナーで咳止めを選んでいる人を見た途端、怖い考えが浮かび、その人が使ったレジを避けるために3回、並びなおしてしまったためだ。

まだまだトレーニングが必要である。

話題の7~8割は強迫症関連のものだったが、それ以外のおしゃべりもした。

お互い、徐々に強迫症の話題が減っていくといいなと思う。

今後も一緒に治療をがんばっていこう。